『中医臨床』臨時増刊号 李世珍の針
商品コードISBN 978-4-924954-83-0
B5判 並製 206頁
2005年 6月15日(第1版)発行
2005年 6月15日(第1版)発行
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―すべての針灸臨床家におくる―
李世珍の 弁証の針,効かせる技
本書は,2002年8月に東京・大阪で開催された李世珍先生の来日講演会の講演内容・リポート・追試報告と,『中医臨床』で掲載された関連記事,そして今回,本書のために特別に行われたインタビューや座談会などの記事を新たに加えて,「李世珍先生の針」の一大総合特集とした。
李世珍先生の2大著書『臨床経穴学』 『中医鍼灸臨床発揮』(東洋学術出版社刊)を学ぶ際のガイドとしても最適である。また,附録のCD-ROMには「李世珍の針」の手技ノウハウが動画(収録時間:13分)として収められており,視覚的にも理解できるよう工夫した。
李世珍の針――これは李世珍一家が5代にわたって練り上げてきた家伝針灸であり,いわば個性の強い針だ。しかし,けっして狭い一流派の針ではなく,むしろ極めて大きな普遍性をもち,中医学の基本を最も見事に体現した針といえる。本針法は体系化されていて,とてもわかりやすい。緻密な臨床の裏付けが大量に蓄積されていることが,この針灸の重みをなしている。 本針法の最大の特徴は,臨床効果の高さにある。長い時間をかけて少数穴に徹底した手技を送る。運動器疾患だけでなく,内科疾患,精神科疾患など多疾患に威力を発揮し,活用場面がたいへん広い。この針法をマスターするだけで,相当の臨床問題がクリアできるはずである。
この針法は,また日本の若い学徒が習得しやすいという大きなメリットをもっている。驚くほど短期間で習得できるからだ。李世珍先生の講義を2~3回受講しただけで,実績を上げた鍼灸師がたくさんいる。ぜひともこの針法に習熟して,針灸学徒の針灸臨床の「十八番」にしていただきたいと願っている。
日本の中医学は,「理論はあるが,臨床がない」と長く揶揄されてきたが,いま,われわれはその評価を根底から覆す素晴らしい針を手に入れることができた。これで「患者が来てくれる針」という目標を実現することが可能になる。