
中医臨床 通巻134号(Vol.34 No.3)
商品コードc134
特集/漢方エキス製剤の中医学的運用~合方のコツ~
2013年 9月20日発行
2013年 9月20日発行
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【特集】漢方エキス製剤の中医学的運用~合方のコツ~
漢方エキス剤は,昭和期に,日本の漢方家が日本の漢方臨床のために考案したものである。製剤化されたことで,均質で,服用しやすいというメリットがあり,1976年に健康保険に収載され,現在では医師の9割が処方するまでになっている。
一方,中医学が日本に本格的に導入されて30~40年になるが,弁証論治を実現するためには,どうしても煎じ薬が主体とならざるを得ず,そのため中医学では,生薬の薬能を熟知し,実地でその効能を確認しながら処方運用の腕を研いていくことが求められてきた。しかし,実際に生薬を活用する環境を整えることは難しく,このことが日本の中医学普及を押しとどめてきた一面がある。
わが国で中医学を実践するうえで,漢方エキス剤を取り込み,使いこなすことは非常に大きな課題である。
今号では,中医学を熟知する医師を中心に,エキス剤の中医学的運用,特に合方の考え方と実際の使い方について,それぞれの経験にもとづいて紹介していただいた。 漢方エキス剤の中医学的運用の方法論確立に向けた企画の第一弾。
漢方エキス剤は,昭和期に,日本の漢方家が日本の漢方臨床のために考案したものである。製剤化されたことで,均質で,服用しやすいというメリットがあり,1976年に健康保険に収載され,現在では医師の9割が処方するまでになっている。
一方,中医学が日本に本格的に導入されて30~40年になるが,弁証論治を実現するためには,どうしても煎じ薬が主体とならざるを得ず,そのため中医学では,生薬の薬能を熟知し,実地でその効能を確認しながら処方運用の腕を研いていくことが求められてきた。しかし,実際に生薬を活用する環境を整えることは難しく,このことが日本の中医学普及を押しとどめてきた一面がある。
わが国で中医学を実践するうえで,漢方エキス剤を取り込み,使いこなすことは非常に大きな課題である。
今号では,中医学を熟知する医師を中心に,エキス剤の中医学的運用,特に合方の考え方と実際の使い方について,それぞれの経験にもとづいて紹介していただいた。 漢方エキス剤の中医学的運用の方法論確立に向けた企画の第一弾。
◆本号の主な内容
【特集/漢方エキス製剤の中医学的運用~合方のコツ~】
■[興味深い論考]肝気虚の理法方薬〈後篇〉(篠原明徳)
■[興味深い論考]虚労による心身症状と肝・胆・心の弁証〈前篇〉(木田正博・矢田修)
■[興味深い論考]麻黄升麻湯・乾姜黄芩黄連人参湯・升麻鱉甲湯について〈前篇〉(江部洋一郎ほか)
■[傷寒論歴史考]宋本『傷寒論』台湾故宮本簡考(銭超塵)
■[インタビュー]穴の研究は鍼灸の特性にもとづいて(趙京生)
■[興味深い論文]刺鍼による高血圧治療の理論と実際(石学敏ほか)