中医臨床 通巻150号(Vol.38 No.3)
商品コードc150
特集/皮膚疾患の中医治療
2017年 9月20日発行
2017年 9月20日発行
数量
中医学の智恵を日本にどう活かすか
【特集】皮膚疾患の中医治療
皮膚病に対する中医の認識は局所に限定せず,体全体に着眼した点が特色であり,多くの皮膚病は,整体病変が引き起こしたか,整体機能の異常が関係していると考えている。そのため治療においては,他科疾患と同様に弁証論治が重視されるが,皮膚病では病変部位を視認できるため,「皮膚症状と体全体を結びつけた診断」という皮膚病特有の観点を有することが中医皮膚科学の大きな特徴である。 治療方針は,大きく(1)慢性の皮膚病には瘀を治療する,(2)去邪では邪に出口を与える,(3)養血滋陰で乾燥肌を潤す,(4)健脾益腎法を用いる,(5)調和気血法を用いる,(6)調和陰陽法を用いる,といった点から進められることが多い。
特集の冒頭では,北京で現代の皮膚科名老中医・朱仁康氏に師事した経験のある平馬直樹先生に「中医皮膚科学の智恵を日本の臨床にどう活かすか」をテーマにお話をうかがったインタビュー記事を掲載。皮膚病に対する弁証論治の進め方をわかりやすく解説していただいた。総論では楊達先生に皮膚病に対する診断手順と治療について総合的にまとめていただいた。中国の名老中医の経験としては,広東省(嶺南地域)と四川省それぞれを代表する中医皮膚科名医の経験を翻訳掲載。広東省からは補腎法を重視する禤国維教授の学術と臨床経験,四川省からは皮膚病変でよくみられる紅斑鱗屑性の皮膚病に対する艾儒棣教授の治療経験を紹介した。
【特集】皮膚疾患の中医治療
皮膚病に対する中医の認識は局所に限定せず,体全体に着眼した点が特色であり,多くの皮膚病は,整体病変が引き起こしたか,整体機能の異常が関係していると考えている。そのため治療においては,他科疾患と同様に弁証論治が重視されるが,皮膚病では病変部位を視認できるため,「皮膚症状と体全体を結びつけた診断」という皮膚病特有の観点を有することが中医皮膚科学の大きな特徴である。 治療方針は,大きく(1)慢性の皮膚病には瘀を治療する,(2)去邪では邪に出口を与える,(3)養血滋陰で乾燥肌を潤す,(4)健脾益腎法を用いる,(5)調和気血法を用いる,(6)調和陰陽法を用いる,といった点から進められることが多い。
特集の冒頭では,北京で現代の皮膚科名老中医・朱仁康氏に師事した経験のある平馬直樹先生に「中医皮膚科学の智恵を日本の臨床にどう活かすか」をテーマにお話をうかがったインタビュー記事を掲載。皮膚病に対する弁証論治の進め方をわかりやすく解説していただいた。総論では楊達先生に皮膚病に対する診断手順と治療について総合的にまとめていただいた。中国の名老中医の経験としては,広東省(嶺南地域)と四川省それぞれを代表する中医皮膚科名医の経験を翻訳掲載。広東省からは補腎法を重視する禤国維教授の学術と臨床経験,四川省からは皮膚病変でよくみられる紅斑鱗屑性の皮膚病に対する艾儒棣教授の治療経験を紹介した。
◆本号の主な内容
【特集/皮膚疾患の中医治療】
■[新連載]新・方剤学:汎用性のある方剤分類とは(加島雅之)
■[中国取材]「張一帖」:山村に育まれ伝承される民間中医(李梴)
■[ニッポンの漢方薬局を訪ねる]繁用される高貴薬とその使い方(丸山運平)
■[漢方薬と鍼灸治療のコラボ]脾胃病証(後天)に対するコラボレーション(関口善太)
■[中国取材]楊継洲の故郷で息づく「楊継洲鍼灸」とその継承(金瑛)