閉じる

中医臨床 通巻150号(Vol.38 No.3)

中医臨床 通巻150号(Vol.38 No.3)

商品コードc150

特集/皮膚疾患の中医治療
2017年 9月20日発行

通常購入

定価:1,728(本体1,571円+税)
1,728(本体1,571円+税)
0ポイント
1,571
1,571
0ポイント
販売期間外の商品です

お気に入りに追加

この商品について問い合わせる

中医学の智恵を日本にどう活かすか
【特集】皮膚疾患の中医治療
皮膚病に対する中医の認識は局所に限定せず,体全体に着眼した点が特色であり,多くの皮膚病は,整体病変が引き起こしたか,整体機能の異常が関係していると考えている。そのため治療においては,他科疾患と同様に弁証論治が重視されるが,皮膚病では病変部位を視認できるため,「皮膚症状と体全体を結びつけた診断」という皮膚病特有の観点を有することが中医皮膚科学の大きな特徴である。 治療方針は,大きく(1)慢性の皮膚病には瘀を治療する,(2)去邪では邪に出口を与える,(3)養血滋陰で乾燥肌を潤す,(4)健脾益腎法を用いる,(5)調和気血法を用いる,(6)調和陰陽法を用いる,といった点から進められることが多い。
特集の冒頭では,北京で現代の皮膚科名老中医・朱仁康氏に師事した経験のある平馬直樹先生に「中医皮膚科学の智恵を日本の臨床にどう活かすか」をテーマにお話をうかがったインタビュー記事を掲載。皮膚病に対する弁証論治の進め方をわかりやすく解説していただいた。総論では楊達先生に皮膚病に対する診断手順と治療について総合的にまとめていただいた。中国の名老中医の経験としては,広東省(嶺南地域)と四川省それぞれを代表する中医皮膚科名医の経験を翻訳掲載。広東省からは補腎法を重視する禤国維教授の学術と臨床経験,四川省からは皮膚病変でよくみられる紅斑鱗屑性の皮膚病に対する艾儒棣教授の治療経験を紹介した。


 
◆本号の主な内容

【特集/皮膚疾患の中医治療】
■[新連載]新・方剤学:汎用性のある方剤分類とは(加島雅之)
■[中国取材]「張一帖」:山村に育まれ伝承される民間中医(李梴)
■[ニッポンの漢方薬局を訪ねる]繁用される高貴薬とその使い方(丸山運平)
■[漢方薬と鍼灸治療のコラボ]脾胃病証(後天)に対するコラボレーション(関口善太)
■[中国取材]楊継洲の故郷で息づく「楊継洲鍼灸」とその継承(金瑛)


 
  • ◆目次
    • 
      第150号(第38巻第3号)
      
      
      ◆特集/皮膚疾患の中医治療
       ・リード(編集部)
       ・インタビュー/日本中医学会会長・平馬直樹先生に聞く/中医皮膚科学の智恵を日本の臨床にどう活かすか(編集部)
       ・総論/中医皮膚科学の進め方(楊達)
       ・名老中医の経験/補腎法を用いた難治性皮膚病の治療 ~禤国維教授の経験より~(欧陽衛権ほか)
       ・名老中医の経験/紅斑鱗屑性皮膚病の治療 ~艾儒棣教授の経験より~(彭鑫ほか)
      *新・方剤学~方剤分類と方意~/第1回/汎用性のある方剤分類とは(加島雅之)
      *インタビュー/新安医学流派・「張一帖」を継承する李梃先生に聞く/山村に育まれ伝承される民間中医(編集部)
      *中医診察ナビゲーション◇難治性疾患の弁証論治/活血・散瘀・清熱・養陰による瘀熱傷陰の不眠治療(丁元慶)
      *杏林春秋/宋以前『傷寒論』考:太陽と少陰の併病(岡田研吉)
      *杏林春秋/尋常性乾癬に黄連解毒湯加味方が有効だった1症例(長瀬千秋)
      *医療用漢方エキス剤の中医学的理解とその運用⑨/生薬構成が類似した処方同士を比較する〈7〉―血の病篇―(渡邊善一郎)
      *『金匱要略』の魅力〈前篇〉/同病異治と異病同治の世界(髙山宏世)
      *漢方医学と中医学の架け橋/第8回/『古今方彙』講習会(その2)『古今方彙』を読む―中暑(奈良和彦ほか)
      *インタビュー/ニッポンの漢方薬局を訪ねる①/漢方マルヘイ薬局・丸山運平先生/繁用される高貴薬とその使い方(猪越英明)
      *乾くんの中医学手帳「教えて!中薬学」10/生産技術の道地性(石井尊子)
      *内経入門/第20回/肝の系統ってなに?(斉藤宗則)
      *漢方薬と鍼灸治療のコラボ/第5回/脾胃病証(後天)に対するコラボレーション(その1)(関口善太)
      *インタビュー/衢州市中医医院・金瑛教授に聞く/楊継洲の故郷で息づく「楊継洲鍼灸」とその継承(編集部)
      *仮免鍼灸臨床からの脱皮/その31/「安胎=活血」を検証する/安胎に活血は必要か~血瘀由来の習慣性流産の予防を考える~(近江國宏)
      *鍼灸百話/第34話/小腸経の病証は何か?(篠原昭二)
      *日本における中医鍼灸受容の歴史/耳鍼療法の受容について(早川敏弘)
      *近況雑感/『針灸配穴』(浅川要)
      *弁証論治トレーニング95/〈産後の両下肢の浮腫〉(呉澤森)
       ・回答へのコメント(呉澤森・高橋楊子)
       ・次回出題(高橋楊子)
      *未病を治す智恵32/朱丹渓の墓(藤田康介)
      *書籍紹介/『高齢者のための漢方診療』(岩崎鋼・髙山真著,岩田健太郎監修)