
中医臨床 通巻164号(Vol.42 No.1)
商品コードISBN 978-4-904224-96-0
特集/温法と温裏剤
2021年 3月20日発行
2021年 3月20日発行
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虚火の病態を捉える
【特集】温法と温裏剤
温法は中医八法の一つで,温裏法ともいわれ,裏寒証に対し温熱性の生薬を用いて温陽祛寒をはかる治療法とされる。温法は熱証に用いないことが大原則である。そのため診断においては寒熱の真仮の鑑別が非常に重要になる。特に真熱仮寒への温法の誤用には注意しなければならない。他方で,脾気虚によって虚火を生じる陰火や,陽虚によって虚火を生じる虚陽上浮はいずれも熱証を呈するが,実態は脾気虚や陽虚であるため温法を用いなくてはならない。やはり病態の把握が重要である。
本特集では,『内経』が提起した温法とその後の歴史的経緯を振り返り,さらに温法の応用例を中国の雑誌文献からだけでなく日本の臨床家の経験を交え紹介する。また,温病の大家として知られる呉鞠通が意外にも温熱剤を多用していたことも取り上げる。
【特集】温法と温裏剤
温法は中医八法の一つで,温裏法ともいわれ,裏寒証に対し温熱性の生薬を用いて温陽祛寒をはかる治療法とされる。温法は熱証に用いないことが大原則である。そのため診断においては寒熱の真仮の鑑別が非常に重要になる。特に真熱仮寒への温法の誤用には注意しなければならない。他方で,脾気虚によって虚火を生じる陰火や,陽虚によって虚火を生じる虚陽上浮はいずれも熱証を呈するが,実態は脾気虚や陽虚であるため温法を用いなくてはならない。やはり病態の把握が重要である。
本特集では,『内経』が提起した温法とその後の歴史的経緯を振り返り,さらに温法の応用例を中国の雑誌文献からだけでなく日本の臨床家の経験を交え紹介する。また,温病の大家として知られる呉鞠通が意外にも温熱剤を多用していたことも取り上げる。
◆本号の主な内容
【特集/温法と温裏剤】
■[杏林春秋]和解少陽の機序と和法に関する考察(篠原明徳)
■[新・方剤学]“散”の治法:和解剤(加島雅之)
■[症例カンファレンス]反復性の慢性扁桃炎(田中耕一郎)
■[TCMA研修]陰虚肝鬱と疏泄の揺らぎ(鎌田剛)
■[鍼灸症例]霧視に対する鍼灸治療の1例(遠藤美穂)
■[仮免鍼灸]失眠穴と不眠症(近江國宏)