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中医臨床 通巻170号(Vol.43 No.3)

中医臨床 通巻170号(Vol.43 No.3)

商品コードISBN 978-4-910643-76-2

特集/コモンディジーズの中医治療 ―めまい―
2022年 9月20日発行

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中医学的アプローチを把握して治療の幅をひろげる
【特集】コモンディジーズの中医治療 ―めまい―
めまいは日常診療で頻度の高い症状のひとつだが,病態や原疾患は多岐にわたり,さらに治療に抵抗する症例や,めまいが再発して繰り返すなど難治性のめまいも少なくない。
めまいは中医学では眩暈の範疇に入り,病位は脳にあるが,肝・脾・腎と密接な関係があるとされる。多くは本虚標実証に属し,肝腎陰虧・気血不足を本とし,痰・瘀・風・火を標とする。そのため,治療にあたっては平肝潜陽に肝腎の滋養を合わせたり,化痰降逆に健脾益気を合わせたり,活血化瘀に益気養陰を合わせるなど,標本を同時に考慮しなければならない。
本特集では,わが国のめまいの標準治療における漢方薬の役割を明らかにしたうえで,プライマリーケアにおけるめまいの漢方治療の進め方,日本で使いやすいめまいの弁証論治の提案,めまいの鍼灸治療などについて紹介する。


 
◆本号の主な内容

【特集/コモンディジーズの中医治療 ―めまい―】
■[中医診察ナビ]補肝腎・調営衛・通陽怡神による抑うつ症治療(丁元慶)
■[症例カンファレンス]痰飲からの不妊治療のアプローチ(田中耕一郎ほか)
■[インタビュー]薬用植物と冬虫夏草に魅せられて(貝津好孝)
■[TCMA研修]精度の高い信号を作り出して届ける(鎌田剛)
■[杏林春秋]東垣鍼法から陰火学説を考える(後篇)(足立繁久)
■[仮免鍼灸]中医書で常見される証候における眩暈と耳症状の特徴(三旗塾 臓腑経絡検討委員会)


 
  • ◆目次
    • 
      第170号(第43巻第3号)
      
      
      ◆特集/コモンディジーズの中医治療 ―めまい―
       ・リード(編集部)
       ・概説/現代医療のめまいの診療に漢方が果たせる役割(五島史行)
       ・概説/日本の臨床で役立つめまいの弁証論治(田中耕一郎)
       ・漢方治療/プライマリーケアにおける眩暈(めまい)の漢方治療(千福貞博)
       ・文献紹介/気機の昇降理論から眩暈を考える(馬軍燕ほか)
       ・中国経験/情緒面からの眩暈治療(劉暁楠ほか)
       ・鍼灸治療/眩暈の鍼灸治療(河原保裕)
      
      *新・方剤学~方剤分類と方意~/第20回/“散”の治法:治風剤④(加島雅之)
      *中医診察ナビゲーション◇難治性疾患の弁証論治/補肝腎・調営衛・通陽怡神による抑うつ症治療(丁元慶)
      *銀座煎じ研究会/症例カンファレンス/第19回/痰飲からの不妊治療のアプローチ(田中耕一郎ほか)
      *ショートレクチャー/漢方行動・性格心理学/第2回/肝うつと筋肉・情動刺激(石川利博)
      *ニッポンの漢方薬局を訪ねる/港屋漢方堂薬局/薬用植物と冬虫夏草に魅せられて(貝津好孝/[聞き手]猪越英明)
      *乾くんの教えて!望・聞・問・切診/第15話/問診① 寒熱を問う 後編(石井尊子)
      
      *弁証論治トレーニング115 〈1日4回の水様性下痢〉(呉澤森)
       ・回答へのコメント(呉澤森・高橋楊子)
       ・次回出題(滝沢健司)
      
      *TCMA研修 フィードバックto the フューチャー[第8回]/精度の高い信号を作り出して届ける(鎌田剛)
      *杏林春秋/東垣鍼法から陰火学説を考える[後篇](足立繁久)
      *症例報告/老老介護を行う患者の虚実挟雑証へ治療を行い最悪の事態を回避できた一症例(菅原竜太)
      *症例報告/“慢性的なこり感と全身の倦怠感”を虚労と捉えこれに対し標本同治治療を行い効果があった一例(藤田亜弥子)
      *針灸処方学/第11回/対症処方③/解熱方・開竅醒神方(渡邉大祐)
      *仮免鍼灸臨床からの脱皮/その51/「眩暈と耳症状」を検証する(三旗塾 臓腑経絡検討委員会)
      *鍼灸百話/第54話/心経の経脈病証構築の試み(篠原昭二)
      *書籍紹介/『東方薬草新書』(梁晨千鶴著)
      *未病を治す知恵52/三伏天の督脈灸(藤田康介)