中医臨床 通巻132号(Vol.34 No.1)
商品コードc132
特集/無症候性疾患の中医治療
2013年 3月20日発行
2013年 3月20日発行
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【特集】無症候性疾患の中医治療
中医治療の特色は患者の主訴をどう解決するかにある。主訴に対して四診を駆使し,病因病機を捉えて治療に臨む。その際,病態を把握するうえで大きな手がかりとなるのは症状であるが,そもそもその症状が現れていなければ,中医はどうアプローチするのだろうか。
これは,西洋医学的な種々の検査によって異常と認められるが,目立った自覚症状のない患者に対する弁証論治として,80~90年代に提起された比較的新しいテーマである。 現在,中国では慢性肝炎・糖尿病・高血圧症・高脂血症・早期腎炎などを対象に,ミクロ弁証,潜証,体質弁証,専病専方といった方法論が提案されている。
ただ,こうした疾患に対し現在の日本では,西洋薬によってコントロール可能なケースが少なくない。そこで,本特集では,まず中国での取り組みの概略を紹介した後,なおも無症候性で問題となる,症状のない腎疾患,がんの転移・再発予防, AIHに対する中医学的アプローチを取り上げる。
中医治療の特色は患者の主訴をどう解決するかにある。主訴に対して四診を駆使し,病因病機を捉えて治療に臨む。その際,病態を把握するうえで大きな手がかりとなるのは症状であるが,そもそもその症状が現れていなければ,中医はどうアプローチするのだろうか。
これは,西洋医学的な種々の検査によって異常と認められるが,目立った自覚症状のない患者に対する弁証論治として,80~90年代に提起された比較的新しいテーマである。 現在,中国では慢性肝炎・糖尿病・高血圧症・高脂血症・早期腎炎などを対象に,ミクロ弁証,潜証,体質弁証,専病専方といった方法論が提案されている。
ただ,こうした疾患に対し現在の日本では,西洋薬によってコントロール可能なケースが少なくない。そこで,本特集では,まず中国での取り組みの概略を紹介した後,なおも無症候性で問題となる,症状のない腎疾患,がんの転移・再発予防, AIHに対する中医学的アプローチを取り上げる。
◆本号の主な内容
【特集/無症候性疾患の中医治療】
■[巻頭インタビュー]「弁トレ」コメンテータがみた日本の中医学(呉澤森・高橋楊子)
■[大剤の応用]柴胡(仝小林)
■[論考]三焦の実体と相火に関する考察(篠原明徳)
■[興味深い論文]経絡弁証は鍼灸臨床体系の核心〈前篇〉(趙吉平)
■[穴性論]座談会 「穴性をどう捉えるか」(金子朝彦ほか)
■[中医精神科学]中医精神科学のあゆみ(王彦恒)