中医臨床 通巻137号(Vol.35 No.2)
商品コードc137
特集/不眠症の中医治療―名老中医の経験に学ぶ―
2014年 6月20日発行
2014年 6月20日発行
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【特集】不眠症の中医治療―名老中医の経験に学ぶ―
睡眠は健康のために非常に重要な要素である。しかし,その睡眠が障害される不眠症で悩む人の数は増加傾向にあるうえ,安易な睡眠薬の処方がしばしば社会問題にもなっている。不眠症には適切な診断とそれに応じた治療を行うことが大切である。
中医学では,人体における陰陽消長のリズムの乱れが不眠症を招くと考える。現代中医学では,不寐の病因は色々あるとしたうえで,虚実に大きく分類して,虚証には陰血不足によるもので陰虚火旺・心脾両虚・心胆気虚のタイプがあり,実証には肝鬱化火・痰熱内擾のタイプがあるとしている。相対的に不眠症は情志に損傷を受けて発症することが多い。
今号では,上海市中医医院に不眠症専門外来を開設した老中医・王翹楚先生のもとを訪れ,落花生の葉を用いた中成薬の開発秘話や,王先生の睡眠に対する考え方・不眠治療の取り組みについて話を伺った。このほか,歴代医家が「不寐」をどのように捉え,治療してきたのかを俯瞰できる論考や,「久病や怪病には必ず瘀がある」という観点を提唱したことで知られる老中医の顔徳馨先生の不眠症治療についても紹介する。
睡眠は健康のために非常に重要な要素である。しかし,その睡眠が障害される不眠症で悩む人の数は増加傾向にあるうえ,安易な睡眠薬の処方がしばしば社会問題にもなっている。不眠症には適切な診断とそれに応じた治療を行うことが大切である。
中医学では,人体における陰陽消長のリズムの乱れが不眠症を招くと考える。現代中医学では,不寐の病因は色々あるとしたうえで,虚実に大きく分類して,虚証には陰血不足によるもので陰虚火旺・心脾両虚・心胆気虚のタイプがあり,実証には肝鬱化火・痰熱内擾のタイプがあるとしている。相対的に不眠症は情志に損傷を受けて発症することが多い。
今号では,上海市中医医院に不眠症専門外来を開設した老中医・王翹楚先生のもとを訪れ,落花生の葉を用いた中成薬の開発秘話や,王先生の睡眠に対する考え方・不眠治療の取り組みについて話を伺った。このほか,歴代医家が「不寐」をどのように捉え,治療してきたのかを俯瞰できる論考や,「久病や怪病には必ず瘀がある」という観点を提唱したことで知られる老中医の顔徳馨先生の不眠症治療についても紹介する。
◆本号の主な内容
【特集/不眠症の中医治療―名老中医の経験に学ぶ―】
■[興味深い論文]中医思想の魂を取り戻せ(顧植山)
■[臨床報告]アトピー性皮膚炎102例における複方苦参製剤の外用効果(李頌華ほか)
■[朱良春の臨床]帯下治療(邱志濟)
■[インタビュー]鍼灸教材の変遷と弁証論治の鍼(李鼎)
■[周楣声の鍼灸弁証]臨床における弁証と治症の意義(周楣声)
■[インタビュー]治療効果を高めるために,いかに経穴を使うか(呉澤森)