中医臨床 通巻138号(Vol.35 No.3)
商品コードc138
特集/鍼薬併用
2014年 9月20日発行
2014年 9月20日発行
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【特集】鍼薬併用
「鍼灸をして薬を用いなかったり,薬を用いるが鍼灸をしなかったりするのは良医とはいえない。……鍼を知り,薬を知ってこそ良医である」
孫思邈は『備急千金要方』の中でこういって,鍼と薬を両方使えることが良医の条件であることを示した。古代の文献を紐解けば,鍼と薬を併用した医家の記録をたくさん目にすることができる。歴代の医家は鍼と薬をともに用いて治療を行ってきたのである。
ところが近年,中国でも学科の分化が進み,薬物治療と鍼灸治療とが分離したような状況になっているという。しかし本来,薬物治療と鍼灸治療は中医学の内治と外治の違いに過ぎない。それぞれの特徴を活かして,必要に応じて使い分けたり,一緒に用いたりするものである。
今号では,鍼薬併用で有名な上海の老中医・秦亮甫先生(仁済医院)のインタビューをはじめ,「古代における鍼薬併用の認識と方法」「鍼薬併用治療における鍼と薬の関係」の2題の論文を翻訳掲載した。さらに日本における,鍼薬併用の現状について,東北大学の関隆志先生に,同病院における鍼薬併用の取り組みの経験をもとに,日本において鍼薬併用療法を行う際のポイントや,鍼薬併用療法がもたらす効果についてご紹介いただいた。
「鍼灸をして薬を用いなかったり,薬を用いるが鍼灸をしなかったりするのは良医とはいえない。……鍼を知り,薬を知ってこそ良医である」
孫思邈は『備急千金要方』の中でこういって,鍼と薬を両方使えることが良医の条件であることを示した。古代の文献を紐解けば,鍼と薬を併用した医家の記録をたくさん目にすることができる。歴代の医家は鍼と薬をともに用いて治療を行ってきたのである。
ところが近年,中国でも学科の分化が進み,薬物治療と鍼灸治療とが分離したような状況になっているという。しかし本来,薬物治療と鍼灸治療は中医学の内治と外治の違いに過ぎない。それぞれの特徴を活かして,必要に応じて使い分けたり,一緒に用いたりするものである。
今号では,鍼薬併用で有名な上海の老中医・秦亮甫先生(仁済医院)のインタビューをはじめ,「古代における鍼薬併用の認識と方法」「鍼薬併用治療における鍼と薬の関係」の2題の論文を翻訳掲載した。さらに日本における,鍼薬併用の現状について,東北大学の関隆志先生に,同病院における鍼薬併用の取り組みの経験をもとに,日本において鍼薬併用療法を行う際のポイントや,鍼薬併用療法がもたらす効果についてご紹介いただいた。
◆本号の主な内容
【特集/鍼薬併用】
■[日中経方サロン]
・日本漢方と中医学の思考法(黄煌)
・日中の方証相対の異同(加島雅之)
■[脈学の新展開]系統弁証脈学の特徴と価値(呉慧慧・斉向華)
■[インタビュー]現代中医鍼灸の復興に力を尽くした陸瘦燕(陸焱垚)
■[名医の経験]李鼎教授の経絡弁証施治の特色(陳端瑩)
■[周楣声の鍼灸弁証]鍼灸弁証と湯液弁証の相似と相違(周楣声)