中医臨床 通巻159号(Vol.40 No.4)
商品コードISBN 978-4-904224-71-7
特集/脾胃の調理を再考する
2019年12月20日発行
2019年12月20日発行
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脾胃は全身をコントロールする要
【特集】脾胃の調理を再考する
中医学では一般に,脾胃は「後天の本」であり,胃は受納を,脾は運化を主り,「一納一運」で,両者が密接に協力して水穀を化して精微とし,気血津液を化生して全身に供給するとされる。脾の病では,陽気虚衰のため運化機能が失調し,そのため水湿や痰飲が内生して起こる病証,あるいは統血機能が失調して起こる出血病証がよくみられる。また胃の病では,受納機能や腐熟機能の障害や胃気上逆の病変がみられる。そして,①脾気虚証,②脾陽虚証,③中気下陥証,④脾不統血証,⑤寒湿困脾証,⑥脾胃湿熱証,⑦胃陰虚証,⑧食滞胃脘証,⑨胃寒証,⑩胃熱証などの証型があげられている。
こうした中医学の理解を踏まえたうえで,本特集では改めて「脾胃の調理」にスポットを当て,胃腸疾患以外の病であっても脾胃を調理することが大切であることを示したい。脾胃は中央にあって全身の気機の昇降をコントロールする枢軸だからである。
【特集】脾胃の調理を再考する
中医学では一般に,脾胃は「後天の本」であり,胃は受納を,脾は運化を主り,「一納一運」で,両者が密接に協力して水穀を化して精微とし,気血津液を化生して全身に供給するとされる。脾の病では,陽気虚衰のため運化機能が失調し,そのため水湿や痰飲が内生して起こる病証,あるいは統血機能が失調して起こる出血病証がよくみられる。また胃の病では,受納機能や腐熟機能の障害や胃気上逆の病変がみられる。そして,①脾気虚証,②脾陽虚証,③中気下陥証,④脾不統血証,⑤寒湿困脾証,⑥脾胃湿熱証,⑦胃陰虚証,⑧食滞胃脘証,⑨胃寒証,⑩胃熱証などの証型があげられている。
こうした中医学の理解を踏まえたうえで,本特集では改めて「脾胃の調理」にスポットを当て,胃腸疾患以外の病であっても脾胃を調理することが大切であることを示したい。脾胃は中央にあって全身の気機の昇降をコントロールする枢軸だからである。
◆本号の主な内容
【特集/脾胃の調理を再考する】
■[巻頭インタビュー]漢方薬の効きを良くする食と睡眠(三宅和久)
■[医療用漢方エキス剤]皮膚病(祛風篇)(渡邊善一郎)
■[杏林春秋]脾陰の系譜~脾陰虚を学ぶために~(奥野繁生)
■[旰江医学]江西で誕生した新たな灸法――熱敏灸(陳日新)
■[鍼灸症例]ウェルニッケ脳症が疑われた病症に対する鍼灸治療(遠藤美穂)