中医臨床 通巻151号(Vol.38 No.4)
商品コードc151
特集/聴覚障害の中医治療
2017年12月20日発行
2017年12月20日発行
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鍼灸と漢方をともに活かす
【特集】聴覚障害の中医治療
難聴は障害部位によって,外耳や内耳の障害による①伝音難聴と,内耳の感覚細胞から大脳まで音を感知する神経の障害による②感音難聴,さらにその両方の障害を伴う③混合性難聴の3つに大別される。
漢方では,伝音難聴では反復性中耳炎の予防面で,感音難聴では突発性難聴・耳鳴など,また聴覚症状に随伴して起こることの多いメニエール病などに対して使われることが多い。耳局所だけでなく,患者の証に応じた全体を治療することで現代医学治療にない効果を発揮する点は,他領域と同じである。また耳は五臓すべてと密接に関係していることも重要なポイントである。
本特集では,金沢大学附属病院 漢方診療科の小川恵子先生にインタビューを行い,わが国における難聴に対する漢方治療の現状やご自身の臨床についてお話をうかがった。標準治療が確立されている耳科領域だが,漢方だからこそできる役割のあることが明確に示された。また,耳疾患は鍼灸が奏効することの多い領域でもある。近年,特に耳管開放症の鍼灸治療に力を入れ,手応えを感じているという藤井正道先生に,本症に対する治療経験をまとめていただいた。中国においても難聴の中医治療の経験が積み重ねられており,特に中医耳鼻喉科学の第一人者である南京の干祖望先生の経験に学ぶ意義は深い。その他,朱良春先生,李振華先生,秦亮甫先生,路志正先生といった現代中医を代表する老中医の経験についても紹介した。
【特集】聴覚障害の中医治療
難聴は障害部位によって,外耳や内耳の障害による①伝音難聴と,内耳の感覚細胞から大脳まで音を感知する神経の障害による②感音難聴,さらにその両方の障害を伴う③混合性難聴の3つに大別される。
漢方では,伝音難聴では反復性中耳炎の予防面で,感音難聴では突発性難聴・耳鳴など,また聴覚症状に随伴して起こることの多いメニエール病などに対して使われることが多い。耳局所だけでなく,患者の証に応じた全体を治療することで現代医学治療にない効果を発揮する点は,他領域と同じである。また耳は五臓すべてと密接に関係していることも重要なポイントである。
本特集では,金沢大学附属病院 漢方診療科の小川恵子先生にインタビューを行い,わが国における難聴に対する漢方治療の現状やご自身の臨床についてお話をうかがった。標準治療が確立されている耳科領域だが,漢方だからこそできる役割のあることが明確に示された。また,耳疾患は鍼灸が奏効することの多い領域でもある。近年,特に耳管開放症の鍼灸治療に力を入れ,手応えを感じているという藤井正道先生に,本症に対する治療経験をまとめていただいた。中国においても難聴の中医治療の経験が積み重ねられており,特に中医耳鼻喉科学の第一人者である南京の干祖望先生の経験に学ぶ意義は深い。その他,朱良春先生,李振華先生,秦亮甫先生,路志正先生といった現代中医を代表する老中医の経験についても紹介した。
◆本号の主な内容
【特集/聴覚障害の中医治療】
■[巻頭インタビュー]中薬の魅力を皮膚疾患に活かす(村上元)
■[中国取材]新安程氏医派の系譜とその学術思想(程剣峰)
■[ニッポンの漢方薬局を訪ねる]子宝相談で評判の漢方薬局(堀江昭佳)
■[特別インタビュー]経絡経穴の教育の現状と未来(形井秀一)
■[近況雑感]十二経の接続(浅川要)